【日時】2012年12月4日(火）午後7時開演
【会場】紀尾井小ホール(東京都千代田区紀尾井町6番5号)
【TEL】 03-5276-4500
【入場料】前売り5000円

【出演】
福田栄香
野坂操壽　藤井昭子　善養寺恵介　大嶋敦子

【曲目】五段砧　　　夕辺の雲・菜蕗（打合せ）
《うた語り》夜々の星

【公演目的】
「福田栄香の会～古典とうた語り」への想い

私にとって地歌箏曲との出逢いは、この世に生を受ける前から始まっていたのでしょう。
家業であった為当たり前に自分の傍らに存在する音楽は、日本独自の美しい伝統文化でありながら、気がつくと少しずつ社会の日常から遠いものとなっていました。一方、自らが歩む芸の道に対しての愛情は膨らんで行きす。自然に芽生える「伝えたい」想い――それは、大切に受け継がれて来た私達日本人の音楽を、少しでも多くの人に知って欲しい、理解して楽しんでもらいたいとの願い。
それが『うた語り』という一つの形となりました。

地歌箏曲には、能や歌舞伎、そして日本の古典文学に素材を求めた曲がいくつもあります。　古典の演奏をなるべく崩さず、その背景を分かりやすく表現する方法がないかと考えました。そして、最初に私が選んだのが「源氏物語」を題材とした地歌作品でした。その源氏シリーズも、昨年までに三作品を上演させて頂き、私の中で『うた語り』というスタイルの位置づけが明確に見えて来たように感じます。
この度は「光崎検校の楽」と題し、古典演奏とうた語り二つの形で、名人光崎検校の世界の妙を舞台に描き出してみたいと思っております。「夜々の星」では、歌詞と曲想からイメージした物語を書き下ろして頂きました。『うた語り』の新たな挑戦でもあります。
12月4日。舞台から皆様へ、どうか伝わりますように・・。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　福田栄香