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2014/10/23 平成26年度 第34回「伝統文化ポーラ賞」贈呈式


公益財団法人 ポーラ伝統文化振興財団(理事長 小西尚子)は、顕彰事業の一環である第 34 回『伝統文化ポーラ賞』の各受賞者を決定しました。今年は優秀賞2件、奨励賞1件、地域賞5件合計8件を表彰します。ポーラ・オルビスグループは、「財団法人ポーラ伝統文化振興財団」を昭和54年12月に設立し、文化を通して人間の本質を貫く感性を継承する活動の支援を続けています。『伝統文化ポーラ賞』は、伝統工芸技術や伝統芸能、あるいは民俗芸能・行事など無形の伝統文化の分野で貢献され、今後も活躍が期待できる個人・団体に対して贈呈し、更なる活躍と業績の向上を奨励して表彰するものです。

 

【日時】平成26年10月23日(木)

    第1部 贈呈式 13時30分~

    第2部 受賞記念の催し14時50分~

    受賞関係者懇親会 15時45分~

【会場】ANAインターコンチネンタル東京 プロミネンス(地下1階)

【福田栄香演奏曲目】 茶の湯音頭

 

◇奨励賞
福田 栄香 地歌箏曲の保存・伝承 東京都

 

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地歌箏曲とは本来は座敷などで弾き語られ、内に秘めた情念を、聴く人の心に響かせ伝える
というところに特色がある。その地歌箏曲家として、昭和39 年生まれの福田栄香さんは、九州系
といわれる「三ッの音会」の三代家元として、第一線で活躍中の若手演奏家である。
「三ッの音会」を創立した初代福田栄香を祖母に持ち、二代家元であった故・福田種彦が父と
いう恵まれた家柄に育ち、平成21年に二代福田栄香を襲名している。今や地歌箏曲の大きな芸
系となった九州系は、その祖となる宮原検校の門人で天才長谷幸輝(後の長谷検校)が、熊本か
ら東京へ進出してきたことから、今日の「三ッの音会」の活躍が始まる。祖母の初代は艶やかな
美声が「長谷の三羽烏」と評判になり、『東京三曲名家一覧』に“西の横綱”と評された逸材であっ
た。
その血を引く二代福田栄香氏は、幼少の頃から、父に箏・三弦を師事。3 歳で初舞台を踏み、
昭和63 年には文化庁国内研修生となり、平成4 年には初リサイタルを開き、平成5 年には文化
庁芸術祭賞を史上最年少の29歳で受賞するという快挙を成し遂げた。また、平成11年のドイツ
公演を皮切りに数多くの海外公演や大学などでワークショップも開催し、精力的に活動してい
る。
「三ッの音会」の家元としては、定期演奏会や賛助出演、合奏研究会などの活動を積み重ね、
公益社団法人日本三曲協会や生田流協会の理事も務めており、その中では「文化芸術による子
供の育成事業」など、子供たちや若手に向けた邦楽の普及にも企画推進から携わっている。
さらには、自身の新しい境地の開拓として、新企画地歌「うた語り(源氏物語シリーズ)」も始め
ており、歌の力量、三弦の技術はもとより、音楽性、人間性、指導力が評価されて今回の受賞と
なった。

 

 

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